海藻の色素の研究(5班)
2年2組
IS・KM・TT・KY・KT・MI・SS・TM
葉の色素の分離
実験日:1998年7月11日
- 要約
- 加太湾で採集した海藻(テングサ・コンブ)の色素を微量試料の定性分析法である薄層クロマトグラフィーにより調べた。
- 材料と方法
- テングサ・コンブ・サンゴジュの葉、サランラップ、乳鉢、駒込ピペット、試験管、薄層クロマトグラフィー(whatman社のSILIKA
GEL 60A)、アセトン、石油エーテル、10%NaCl水溶液、鉛筆、ものさし
- 葉を1枚取り、細かく切って乳鉢に入れる。
- 4ml程のアセトンを加えてすりつぶす。
- 十分にすりつぶしたら、抽出液を試験管に移し、等量の石油エーテルを加え軽く攪拌する。
- 10%NaCl水溶液を少しずつ静かに加えていき、液が二層に分かれたら止める。
# 上部には、色素を含んだ緑色の石油エーテル層下部には、残り滓を含んだアセトンと食塩水混液層ができる。
この時、アントシアン・フィコエリトリン・フィコシアニンなどの水溶性色素が含まれていると、下層は赤色〜紫色に着色する。
- 薄層クロマトグラフィーの下端から約1cmのところに鉛筆で線を引く。この際、クロマトグラフィーの表面が弱いので強く引かないように注意する。
- 試験管の上層の深緑色の石油エーテル層を、できるだけ下層が混じらないようにとり、薄層クロマトグラフィーにスポットする。つけた液の直径が5mmを超えないようにする。
- ビーカーに、展開溶媒として、石油エーテル:アセトン=6:4の混合液を5mmの深さまで入れ、薄層クロマトグラフィーを立てかけたら、ビーカーの口をサランラップで覆う。ビーカーの器壁に展開溶媒をつけないようにする。
- 展開溶媒の先端(溶媒前線)が上昇し、各色素が分離したら薄層クロマトグラフィーを取り出し、すぐ溶媒前線と各色素の輪郭および中心点を鉛筆で描く。色素の色も記録する。色素はそのまま放置しておくとすぐに退色する。
- 結果
- 以下に、薄層クロマトグラフィーの実験後のスケッチを載せる。
- 考察
- 葉の色素が分離したことにより、褐藻や紅藻の葉に含まれる物質の量が違うことがわかる。これは進化の過程で環境に応じて海藻が変色したと思われる。一番上までいった黄色は、カロテンだと思われる。
- また、サンゴジュとテングサとコンブとにはみな、こい緑色のクロロフィルaが含まれているが、うす緑色のクロロフィルbは紅藻(テングサ)には含まれていないと思われる。
- コメント
- 褐藻(コンブ)にもクロロフィルbは含まれていませんから、コンブのうす緑色はクロロフィルaが分解してできたものではないかなぁ〜
「先生より」
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