くもは、ふるえるせかいにすんでいる。
長いのやみじかいの、ふといのやほそいの、
くもの毛は、食べものや、てきや、恋人(こいびと)からの
「ふるえ」をうけとっているんだ。
「しょくし」と足の外がわにはえている聴毛(ちょうもう)という毛は、
ほんのちょっぴりの空気の「ふるえ」でもかんじるよ。
くもは毛で音を聞いているんだね。
「におい」をかんじる毛もあるよ。
くもにとって、もっともだいじな「におい」は、
恋人をみつけるための「におい」だ。
めすのくもは、糸に「におい」をつけて
おすの気をひくんだ。
くもが毛むくじゃらだからって、毛ぎらいしないでネ。
ワケがあるんだから。