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里山の冬:ウラジロ
正月のお飾りとしてお馴染みのウラジロ、名前の通り葉の裏面は粉を吹いて白っぽい。
東北地方では見られず、関東以西から南西諸島、東南アジアやインドのアジア熱帯まで分布する。ところで、ネパール・ヒマラヤの高原〜ミャンマー北部を中心とする東南アジア北部山地〜雲南高地〜江南山地〜朝鮮半島南部〜西日本は、中尾佐助が提唱する照葉樹林文化圏である。照葉樹林文化では、イネに止まらずアワ・キビ・モロコシなどの雑穀にモチ種をつくりだし、餅やオコワを儀礼や贈答用とする、という。
鏡餅にウラジロを飾るのは、照葉樹林文化との関連があるのかもしれない…、などと思いながら、このシダ群落の下に潜り込んで葉の裏面を撮ってみた。
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