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里山の冬:小啄木鳥
すっかり葉を落とした冬の雑木林。その梢を叩く音がした。キツツキに違いない!私は、音のする方に目をやった。コゲラだった。スズメほどの大きさでキツツキ科では最も小さい鳥だが、背面は黒褐色地に一面に白い横じまがあって綺麗だ。
シジュウカラのなかまといっしょに、里山の林の中で暮らしている。
冬は「混群(こんぐん)」といって、いろんな種類の野鳥たちが一緒に群れをつくる。樹冠にはメジロやエナガ、林の中ほどの高さが好きなのは、コゲラとメジロ。林床は、シジュウカラ・ヤマガラ。彼らは、食べ物や樹の高さを棲み分けながら、上空を飛ぶタカには、メジロやエナガが気を配り、イタチなど林床からの天敵には、シジュウカラ・ヤマガラが眼を配る。野鳥たちが群れて暮らすのは、厳しい冬を越すための知恵なのだ。

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