湿りけのある山麓に、ショウジョウバカマの美しい薄赤紫の花が咲いた。何の花でも初めに咲く花は遠慮がちで慎ましやかで清楚である。
花を伝説上の大酒飲みの猿:猩々(ショウジョウ)の赤ら顔に、下の方に広がる葉を袴(ハカマ)に見たてての名前だろうが、うら若き乙女がちょっとお酒を飲んで、ほんのりと顔を赤らめている姿を思い浮かべずにはいられない。里山の春とともに、人生の春をも感じさせる花である。
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