里山の春:カラスノエンドウとスズメノエンドウ
子どもたちに根粒を見せるため毎年この時季、私はカラスノエンドウをスコップで掘り返す。すると決まってこれを目敏く見つけたおとなが、何をしてるんですか、と訊ねてくる。烏と雀と、あぁそれからこれは、そのあいだのカスマグサ。「カラスのカ」と「スズメのス」の間(マ)の草ですよ、根っこにある根粒は、空気中の窒素を摂って窒素肥料を作ってるんです。マメは、みんなそうですよ。だから、ほら、アフリカなんかの土地のやせた所では、ルピナスみたいな豆を食べてるでしょう。レンゲを畠に作るのも、肥料にするんですね、っていう訳で、説明に時間がとられてしまうのだ。でも、まぁいいか。おとなの好奇心に応えるのもまんざらでもない気分だから。
「根までは見たことがないし…」、と意外にご存じないおとなの方が多いようなので、『植物観察図鑑』みたいに写真を載せてみましょう。
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