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楽しんで来たよ!:くも合戦 2009 (2009年6月21日)

 鹿児島・加治木の「くも合戦」に今年も参戦した。鹿児島から我が家に帰った僕に「楽しんできた?」と嫁さんが聞いたから「うん、今年はクモが小さくて、勝てないのは判っていたけれど、楽しんで来たよ!」と応えた。旧知の方々との年に一度の出逢いが楽しいのである。和歌山・海南市のNPO自然回復を試みる会・ビオトープ孟子(もうこ)の北原理事長ご夫妻と加治木で逢うのは3回目だろうか。海南市のわんぱく公園の管理運営をビオトープ孟子が行うことになった、という嬉しい知らせをお聞きした。北原さんによれば、和歌山のクモ学者 東條先生がこの公園設立に尽力されたとのこと。ビオトープ孟子の有本さんが、わんぱく公園の園長を務めることとなった、とも…。適任である。

 さて,僕も撮影したが、「くも合戦」初視察の有本さんも注視して撮影していたのが、「くも合戦」会場の福祉会館のガラス窓にいた美しい蛾 キオビエダシャク Milionia zonea pryeri モルフォ蝶のように構造色で青く光る羽の持ち主である。南西諸島の蛾なのに、鹿児島にまで分布を広げたようだ。「温暖化」ということなのかもしれない。

キオビエダシャクの画像

 ところで、ビオトープ孟子の今年の「コガネグモ相撲大会」には、加治木の「くも合戦保存会」から会長の吉村さんを始め3名の方が来賓として参加されることになったとのこと。クモ相撲の交流が進むのは喜ばしいことである。

 熊本の藤本 宏さんには、「熊本のクモ相撲に是非僕を呼んでください」と、直接お願いすることが出来たし、僕の「くも合戦」初参戦からお逢いするのを毎年楽しみとしている宮崎県の松田伊織・リツ子さんご夫妻とも一年ぶりの会話を楽しむことが出来た。また、東京の八幡さんは、さすが。お嬢さんの2匹のクモは、3勝クモとなった。

 さて、これは小さなクモしか育てられなかった僕の言い訳になるかもしれないが、僕が採集に訪れている和歌山・串本町の潮岬では最近クモが少なくなっている。和歌山の有本さんも、熊本の藤本さんも、宮崎の松田さんも、そしてビオトープ孟子の北原理事長が加治木の「くも合戦保存会」会長 吉村さんに聞いたという話からも、各地でコガネグモが少なくなっているとのことである。クモ相撲は、自然と共存して生きる僕たちの素晴らしい文化だ、と思うのだが、クモが棲める環境を守らないと…、の思いを強くした今年であった。

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