南アフリカの旅 2005年
遠い国、南アフリカ共和国。ヨーロッパからは時差も無く手軽にバカンスを楽しめる地なのだろう。特に、イタリア人観光客が多かったが、日本からはヨハネスブルグに入るだけで丸一日かかる。さて、ビクトリアの滝・サファリ・ケープタウンと喜望峰という観光地を訪れるツアーだから、南アフリカ最大の経済都市ヨハネスブルグや首都(行政府)のプレトリアは車窓からの見学だけ。アパルトヘイトのなごりを目の当たりにする機会はなかったが、失業率30%の国である。ケープタウン空港の周りには、現地の人々もその実情を知らないというインフォーマル・セツルメント(不法居住地)のバラック小屋が広大に拡がっていた。また、ケープタウンのテーブルマウンテンから見るネルソン・マンデラ氏も収容されていた黒人政治犯専用の刑務所島ロベン島…。”虹の国”の蔭の部分にも想像力をはたらかせての旅であった。
まず訪れたのは、ジンバブエ共和国、赤い土とどこまでもどこまでも続くサバンナの平原。これがアフリカのサバンナなのだ、と感激である。ビクトリアの滝を見学の後、アフリカの大地に暮らす現地部族のプリシラさんのお宅を訪れた。屋外で飯盒のような炊事であった。家の中の土壁には、長い糸いぼを持つナガイボグモ科のクモが見られた。ザンベジ川でのサンセットクルーズでは、川を泳ぐアフリカ象を見ることもできた。
南アフリカ共和国のリンポポ州、エンタベニ自然保護区ではトヨタのランドクルーザーに乗って、早朝4時間、夕方に3時間とたっぷりゲームサファリを楽しむことができた。昼のウォーキングサファリでは、ヒョウの足跡に遭遇。ビッグファイブ(ゾウ・ライオン・サイ・ヒョウ・ヌー)の内、ヒョウだけは実物にお目にかかれなかったが、足跡の写真を撮れたのは幸運であった。レインジャーのイノスさんが南アフリカ共和国の国花プロテアを手折ってしまった。いいのだろうか?
もちろん、私はクモを探したのだが、季節は冬の乾季。虫は少なくてクモも少なかった。蚊がいなくてマラリアの心配がなくそれはそれで良かったのだが…。ハエトリグモとユウレイグモを撮ることができた。クモとの出逢いは少なかったが、南アフリカの自然を満喫した旅であった。
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