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ハエトリグモ相撲 フンチとホンチ 2021年5月

 千葉県富津市と神奈川県横浜市では、2 匹のハエトリグモを闘わせる遊びが有志によって継承され、毎年5月のゴールデンウイークに大会が開催されています。両市ともに、ネコハエトリのオスどうしを闘わせます。このクモを富津では「フンチ」、横浜では「ホンチ」と呼びます。昭和20年代から30年代、横浜の子どもたちの間で盛んでした。また、千葉県房総について白土三平は、BE-PAL誌1983年6月号で、「浜の男どもは、コノシロが大漁となり、キロあたり10円以下に下がれば、時化(しけ)でもないのに漁を休み、ザルとマッチの空き箱を持って山へ出かける。笹やぶ、茶のしげみ、イバラの中…。気に入った何匹かのクモをマッチ箱に入れると、ニコニコしながら浜へ帰ってくるのである。そして、浜に着くとすぐにケンカグモの試合が始まる。この試合は数分間にも及び、逃げ出した方が負け…。クモの闘いに一喜一憂し、浜の漁師が子どもになるのだ。」と活写しています。

[斎藤慎一郎(2015)]

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