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里山の初夏:クマバチ

 フジの花たけなわの頃、地上数メートルの空中に静止したかのように点々と飛ぶのは、オスのクマバチだ。彼らは、近くを他の昆虫が飛んでゆくのを見ると、一直線に追ってゆくが、すぐさまもどってきてまたホバリング姿勢を続ける。この時期、メスは既に営巣している。メスがそばを通りかかるのを追いかけようと待ち構えているのだ。俗にクマンバチと呼ばれ怖そうだが、からだが太く短く、黒い短い毛が密生していて、クマを思わせるからついた名で、”クマ”のイメージは外見だけ。花から花へ、花粉と蜜を求めて飛ぶ、ほんとうはおとなしい蜂である。

クマバチのホバリングフジの花を訪れるクマバチ

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