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紀淡海峡大橋(僕の思うこと)

 護岸工事されていない自然の磯をもつ加太湾の自然は大変に豊かである。この加太から友ケ島を通り淡路島まで橋を架ける計画がある。すでに建設省(の時代から、今は国土交通省だが)は友ケ島で、風向風速などの気象観測を行って橋を作るための基礎データを集めている。そこには、交通網というインフラ整備をすることで地域経済を発展させようとの発想がある。橋を架けることで加太・友ケ島の暮らしはほんとうに豊かになるのだろうか。

 気候温暖で自然の豊かなこの地を都会の生活に疲れた人が週末に憩えるような場所として、また、未来をになう子どもたちが海辺での体験学習をする場所として位置づけ、磯の生物や海岸の地形・地質を学べるように指導者(学芸員やボランティア)のいる 『ネイチャーセンター』を作り、積極的に自然とかかわれる場としてはどうだろうか。

 "加太の自然"という外部経済をどう暮らしに活かしていくのかというビジョンの策定こそがまず必要なのではないだろうか。豊かな"自然"を大切にしてこそ加太・友ケ島の経済発展も約束されるのではないだろうか。そして、その方向で加太の住民の生活向上につながる道を模索してみてはどうだろうか。紀淡海峡大橋が出来た時、加太は単なる交通の通過点になってしまいはしないか。そして、工事による土砂で、加太湾の磯が回復不可能なまでに痛めつけられはしないだろうか。

 僕は、そんなことを思っている。

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